勉強しようNTTのBlog - 2017

算数の問題と解答とを考えていきます。




2017年07月18日(Tue)▲ページの先頭へ
合成関数の微分の公式と微分の連鎖律
「微分・積分」の勉強

(5)微分の知識:
 以下の合成関数の微分の公式があります。
以下の様に微分の計算を楽にするときに使う公式です。
(この公式には一定の縛り(成立条件)があります。それは、「f(g)の微分が存在し、g(x)の微分が存在する必要がある」という前提条件です。)
関数の微分が存在しない典型的な例として、以下の図の関数はx=0で微分が存在しません。

実はこの合成関数の微分の公式は以下の一般的な公式の一部です。
この各公式には一定の縛り(成立条件)があります。
その縛りというのは、
「上の式の様に微小量の割り算であらわした式の、ΔhもΔgもΔxも、何れも微小量でなけばならない」
とういう条件です。
例えば、関数g(x)=(1/x)を使った場合、
Δg=Δ(1/x)が、

x→0で、微小量にならないから、
x→0の場合には、関数g(x)=(1/x)を使うことができません。

また、更にその上に、各関数の微分可能条件も(あたりまえの条件のように見えますが)あえて意識する必要があります。
その理由は、xの位置に応じて、Δgが正から0になって負に変わる場合も考えられるからです。

(Δgが微小量より更に小さい真正の0になる場合を考えずに合成関数の微分の公式を証明したつもりの偽証明が流通しているので、自分の「分からないものは分からない」センスを大切にして、偽物に騙され無いように、注意しましょう。) 

 Δgが微小量より更に小さい真正の0になる場合は、以下で詳しく調べます。それ以外の場合は微小量の割り算で公式が説明できるので、高校2年生でも、以下の説明を読んで、その後は公式を覚えてしまいましょう。

Δgが微小量より更に小さい真正の0になる場合を、以下の合成関数の例で考えます。
【事例1】
 次に、以下の微分を考えます。
この式5を見ると、
x→0
の場合に、関数gの微分が0になることがわかります。
すなわち、
Δg=0
(微小量より更に小さい真正の0)です。
(dh/dg)が微分可能(値が確定した有限値になる)なら、
Δxに対してΔgが真正の0になるのと同時にΔhも真正の0になります。
(そうでなければ、(dh/dg)が微分可能で無くなるからです)
そのため、
x→0の場合に、
になります。実際に式3をxで微分すれば、その通りになっていることがわかります。
そして、Δxに対してΔgが真正の0なので、
であり、有限値(dh/dg)×(値が0の(dg/dx))=0
になります。
それは、結局、Δg=真正の0の場合にも、
Δgが真正の0で無いただの微小量の場合と同じ形の公式:
(dh/dx)=(dh/dg)×(dg/dx)
が成り立っていることを意味します。
(各関数が微分可能という条件が、この、都合の良い結果を導き出してくれます) 

【合成関数の微分の公式の別の証明】
 上の事例でΔgが真正の0になる場合を考えましたが、Δgが真正の0になるという発想は、Δxが0で無い場合にΔgが真正の0になる場合があるという、g(x)の関数の性質に由来する問題です。
 以下では、hをgの関数と考え、gをxの関数と考え、g(x)の関数の性質に左右されない証明をします

(証明開始)
(1)先ず、hをgの関数と考え、hはgが変化したときにどのくらい変化するか調べるため、hをgで微分する。
hがgで微分可能((Δh/Δg)の極限が有限の値になる)なら、
Δhが以下の式であらわされる。
(2)その場合に、以下の式が成り立つ。
(証明おわり)
 こう考えれば合成関数の微分の公式が自然に証明できます。
この証明の中には、Δx≠0のときにΔgが0(真正の0)になる場合も含まれています。
(1)で考えた(Δh/Δg)は、gが変化する場合のhの変化の割合を調べたものであり、gが変化しないならhも変化しないと考えています。
そして、(2)では、Δgが0になる場合も考慮されています。
すなわち、
(2)では、
Δg=0なら、
Δh=0になり、
(Δh/Δx)=0
になります。

 また、変数xのある値で、(Δh/Δx)≠0となる場合に(Δg/Δx)=0となる不適切な関数g(x)を選んだ場合は、
変数xのその値でΔgが真正の0になる場合に、(Δh/Δg)が無限大になろうとするので、hがgで微分可能では無くなります。
そのため、その変数xの値では公式が適用できなくなります。
 「関数が微分可能」という条件は、このように、不適切な関数g(x)が使われる場合でも、公式が適用できる変数xの範囲を制限することで公式を守っています。

なお、以上の証明の基礎となった以下の置き換えの公式(微分された関数が微分可能であることを前提にする)があります。これは、その他の全ての公式の証明に使えます。

【事例2】
 次に、各関数が微分可能では無い場合にどうなるかを事例2で調べます。 
以下の合成関数を考えます。
ここで、式2から、
x→0
の場合に、 
→0となります。次に、以下の微分を考えます。
この式5を見ると、
x→0
の場合に、関数gの微分が0になることがわかります。
すなわち、
Δg=0
(微小量より更に小さい真正の0)です。
一方、式4を見ると、
g→0 (x→0)
の場合に、
(dh/dg)=±∞ になり、hがgで微分可能(確定した有限値の微分係数を持つ)では無い
ことがわかります。
そのため、
g→0 (x→0)
の場合に、
合成関数の微分の公式が成り立ちません。
公式が適用できないことは以下のように確かめられます。
式3を直接にxで微分すれば、
になります。その結果と、
x→0 の場合に、式5から得た
とを合わせた公式の式:
は計算できません。 
(この事例からも、各関数の微分可能性が、合成関数の微分の公式に必須な条件だと分かります) 

この公式は微分の連鎖律と呼ばれています。

「f(g)の微分が存在し、g(x)の微分が存在する必要がある」という前提条件の意味を更に以下の事例3でも考えます。

【事例3】
 以下の合成関数を考えます。
次に、以下の微分を考えます。
この式5を見ると、
x→0
の場合に、関数gの微分(確定した有限値の微分係数)が存在しないことがわかります。
そもそも、微分をする以前に、
x→0
の場合に、関数gはプラスマイナス無限大になるので、x=0は関数gの定義域から外れます。そのためx=0では(定義域の外ですので)関数gは使えません。

また、式4を見ると、
g→0
の場合に、関数 f の微分が存在しないことがわかります。

そのため、以下の計算は、
x≠0
の場合にのみ適用できます。
x=0
の場合の関数 f の微分については、式3を直接xで微分して確かめる必要があります。

以上の調査の結果を見ると、
合成関数の微分の公式の縛り(成立条件)である
「f(g)の微分が存在し(確定した有限値になる)、g(x)の微分が存在する(確定した有限値になる)」
という前提条件は、
「式を0で割り算する計算をしてはいけない」
という計算の縛りと同じ様な意味を持っていることがわかります。 
  
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2017年07月17日(Mon)▲ページの先頭へ
微分するための極限の極意
「微分・積分」の勉強

(3)微分から極限に:
 以下の微分の問題を考えると大きな壁に直面します。
 この問題で微分を求めようと計算を進めてみます。
この式2まで計算できますが、その先には進めなくなりました。
以下の式を求める方法が無ければ、先に進めません。
この式の計算をできる方法を知ることが「極限」を学ぶということです。

(極限を学ぶ)
以下の単位円の角度を考えます。
この図の三角形OAHの面積と扇形OBAの面積の大小関係からsinθとθの大小関係を考えます。
先ず、この式3の大小関係が分かります。
次に、扇形OBAの面積と三角形OBTの面積の大小関係から以下の大小関係も考えます。
この式4の大小関係と式3の大小関係を合わせて、sinθより小さいものと大きいものが考えられました。
それを整理すると以下の式5になります。

この大小関係の式5をθで割り算した式の極限を求めます。
その計算の際に、極限では、
f<g<h
が、
f≦g≦h
となり得るので、
式5の不等号には等号も加えて以下の計算をします。
この様に、sinθの式を間に挟み込む2つの式の極限を計算することで、
式6の様に挟みこまれたsinθの式の極限が計算できました。
これが「極限」の極意(奥義)です。

(注意)この計算は、厳密には、θ<0の場合も確認する必要があります。

 この式6を使うと、先に途中まで考えた微分の計算を進めることができ、以下の式7まで微分を計算することができました。

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2017年07月16日(Sun)▲ページの先頭へ
極限:ロピタルの定理
「微分・積分」の勉強

(3)極限:
 以下の極限の問題があるとき、対応に困ります。
 この問題では、極限の計算をしようとすると、0を0で割らなければならないので困ります。
この問題を解くには、以下の様に考えると問題がやさしくなります。
この様に、微分を利用すると、極限の計算が楽になります。
これはロピタルの定理と呼ばれています。


この問題の式は、0に近い関数f(x)を0に近いxで割ることで微分係数を求める式に以下の点で似ています。

すなわち、問題の式は、0に近い関数f(x)を、 xを媒介変数にした0に近い分母の関数g(x)で割ることで、関数f(x)を関数g(x)で微分する式であると解釈できます。
そういう微分は、以下の様に変換できます。
ロピタルの定理は、この重要な数学的意味を伝えるという、微分を理解する重要なかなめ石としての役割を持っています。

この概念を教えないならば、それは、微分の概念を本気で教えるつもりが無いということだと思います。

(注意)

 ロピタルの定理は高校では教えないことに決まっています。
そのため、高校の数学の試験問題では、ロピタルの定理を使って問題を解答してはいけません。


ただし、「ロピタルの定理」という言葉を使うのでは無く、上の式のように、ロピタルの定理をその場で導き出して使うならば、使っても大丈夫と考えます。

 大学入学試験では、ロピタルの定理を使って解答して良いです(但し間違って適用する誤答をしないこと)。大学入学試験では、進んだ知識を持っていることは入学を拒否する理由にはならないからです。


 「ちょっと便利な方法だけを、深い理解無しで教えるのは良くないから」というのがロピタルの定理を無視する教育方針の正当そうに見える理由付けだろうと考えます。
 しかし、一見正当に見えるその理由も、
「学生の深い理解に至るまでとことん教えるのは面倒だから、それはやらない。」
という理由の言い換えにすぎず、間違っていると考えます。
学生が必要に応じその場でロピタルの定理を導き出して使うように教えるのが正しい教育と考えます。 

 先生が高校生に本当に数学を教えることができるように先生の立場を守ることができない日本の教育体制の問題がここにあらわれているのだろうと考えます。

 このような矛盾をかかえた教育では、「数学の試験」は、生徒の実力を正しく測る絶対的な方法ではなく、便宜的なものにすぎないと考えます。
 そのため、数学を学ぶ者は、試験の結果をあまり気にせず、自分の「わかった」という心に従って数学を学ぶのが良いと考えます。

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2017年07月15日(Sat)▲ページの先頭へ
微分:等加速度運動の発見
「微分・積分」の勉強

(2)微分:
 以下の現象があります。

 水平方向に打ち出された玉が時間とともに放物線を描いて落下していく(高さhが下がっていく)という現象があります。
 この問題は、以下の様に解釈できます。

玉の高さhの時間変化は、玉の落下速度vをあらわします。
 
そして、玉の落下速度の時間変化は、加速度をあらわします。
放物線運動を微分していくと、その運動の原因が等加速度運動にあることがわかります。

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2017年07月13日(Thu)▲ページの先頭へ
円と放物線が接する条件(2)
(2つのグラフが接する条件を求める問題)

【問】
 以下の2つの式であらわされる円のグラフと放物線のグラフが接するkの条件を求めよ。

【解答】
 先ずは、下図のようなグラフを描いて、問題の見通しを良くしてから問題を解きます。
図から、接点は、y=−1の点とy=1の点と、それ以外にy座標が−1/2程度の2つの点との合計4点あると、見通しを立てます。
(それをそのまま解答にしても良い)

接点を求める問題は、微分で接点の条件を与える方程式を作ることが計算を少なくできるコツです。

そのため、以下で、微分を利用して接点の条件を与える方程式を作ります。

これにより:
この式5bと先の2つのグラフの式2つとの、2変数の3つの式を連立させて、kを求める問題に変換できました。
式5bから、以下の式6が得られます。
以下で、この式の2つの場合に分けて、解を求めます。
 これにより、以下の第1の解の群が得られた。
次に、式6のもう1つの場合の解を求めます。
これにより、以下の第2の解の群が得られた。
よって、式1のグラフと式2のグラフが接するようにするkの値は、
k=±1, −5/4
の3つです。
(解答おわり)

(補足)
 式6bの場合の第2の解の群は、微分を用いないでも、以下の様にして接点が2重解を持つ条件から導くことができます。
(1)+(2):
この2次方程式は、
k=−5/4
の場合に2重解を持ちます。
 しかし、その2重解が接点をあらわすことはあまり明確ではありません。
また、この2次方程式にこだわると、
式6aの場合の接点の第1の解の群を見落とす恐れがあります。
 そのため、接点を求める計算では、
微分を利用した接点の条件の式5bを使って、式6aと式6bを導き出す明確な計算によって接点を計算する方が望ましいです。 

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2017年07月12日(Wed)▲ページの先頭へ
円と放物線が接する条件
(2つのグラフが接する条件を求める問題)

【問】
 以下の2つの式であらわされる円のグラフと放物線のグラフが接するkの条件を求めよ。

【解答】
 先ずは、下図のようなグラフを描いて、問題の見通しを良くしてから問題を解きます。
次に、方程式1のあらわすグラフと方程式2のあらわすグラフの交点を計算します。
その解の交点が2重点になれば、それが、グラフが接する条件です。

 2つの方程式のグラフの交点を求めるために、
先ず、方程式同士を引き算して以下の式3を作ります。

 この式3は、式1と式2から作りましたが、
式2から得たxの式を式1のxに代入したのでは無く、
xの二乗を代入することでxを消去したので、式の代入方法に無理があります。

このような場合に、
確実に計算をするためには:
この式3を得た時点で、
式1と式2との連立方程式が、
式3ともう1つの式(式1を使うことにする)との連立方程式に変換されただけであるとみなします。
式3は2つの直線を合わせた式なので、式3のあらわす2つの直線の1つづつと式1のグラフが交わる点を計算し、その解が、式1と式3の解です。

(注意)
「式3が重根y=−2を持つのがグラフが接する条件だ」
と考えることは、
条件が合えば、そう考えても良いが、
この問題の場合は、
式1 によって、
−1≦y≦1
なので、y=−2となり得ない。
そのため、この問題では、y=−2となる重解は存在しない。

式1と式3のグラフの交わる点の解が2重点を持つ(グラフが接する)場合が、以下のようにして求められます。 

(y座標の解は1つで、x座標の解は2つの解が重なった重解)
よって、グラフが接するkの条件は、
k=±1
です。
(解答おわり)

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2017年07月09日(Sun)▲ページの先頭へ
放物面鏡での光の反射
「微分・積分」の勉強

(2)微分:
 以下の問題を考えます。
【問題】 
 放物線鏡の中心面に垂直に入れた光(放物線の軸に平行な光)は反射してどこに行くか。
 この問題は、以下の様に解くことができます。

【解答】
先ず、放物線の軸に平行な光を点A(X,Y)に当てます(図ではX座標が1の場合を示す)。
光の反射方向を知るためにA点での鏡の傾きを近似的に計算します。
A点で反射した光は反射してY軸上のF点に達すると考えます。
A点近くの光と鏡面の関係を詳しくしらべます。
X座標の値がXである点Aでの放物線への接線がX軸と交わる点をCとします。またA点からX軸に垂直に下ろした点をBとします。
ここで、
なので、
三角形ACDの底辺CDの長さは近似的に、
と計算できます。 

線分ACに垂直な直線CBを考え、その直線を延長してY軸と交わる点をFとします。
∠ACB=∠R
です。
OC=X−CD=X/2
ですので、
OC=CD=X/2
です。
そのため
FC=BC
です。
二辺狭角が等しいので、
△AFC≡△ABC
です。
そのため
∠FAC=∠BAC
です。
よって、
直線FAは、
A点で反射した光線の通る道です。
FC=FB/2
です。
そのため、
OF=EF/2
です。
そして:
が得られます。
結局、光線は、どのX座標から入っても、
すべての光が点(0,1/4)に集光することがわかりました。
(解答おわり)

 この問題を解く過程で用いた、近似的な傾きを、「微分」という究極の傾きの式で表すことができます。

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2017年07月03日(Mon)▲ページの先頭へ
2変数の3つの方程式の互除法で問題を解く(2)
(3つのグラフの交差点の重なりの有無の判定問題)

【問】
 以下の3つの式であらわされる3つのグラフの全てが通る点が存在するか否かを判定せよ。

【問題の趣旨】
 この問題のグラフは以下のグラフです。
 このようにグラフを描くと3つのグラフ全てが通る点が1つあるらしいことがわかります。
 この問題は、問題を研究するために易しくしたので種々の方法で解けます。

 ここでは、この問題を、以下で説明する、
「2変数の3つの方程式の互除法」
を使って解きます。 

「2変数の3つの方程式の互除法」
を使うと、
方程式の次数をさほど上げないままで計算する楽な計算により、共通解の有無を判定することができます。

【解答】
先ず、方程式同士を引き算して以下の式4を作ります。
この式4は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項xyを、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
 次に、以下の式5を作ります。
この式5は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項xの2乗を、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
 次に、以下の式6を作ります。
この式6は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項yの2乗を、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。

 また、方程式4、5、6の3つは、元の式1、2、3を置き換えた式の組であって、式1、2、3で解ける問題は、式4,5,6で解けます。
 次に、この式4,5,6に含まれる2次の項も、式同士を引き算して次数を下げます。その次数の下げ方は、以下の技術を使います。
 式4にxを掛け算した式を作ると、その式は、式4,5,6が適用できる式に変わるので、以下の互除法によって、式の次数を下げることができます。
 こうして、式4,5,6を使った互除法で式の次数を下げて1次式9が得られました。
 式4,5,6の組を置き換える他の1次式を、
この式9にxを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することで作ります。
 更に式9にyを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することでもう1つの1次式を作ります。
 こうして、式4,5,6を置き換える3つの1次式の組が作れました。この3つの式は、式1,2,3の次数を1つ下げた式の組です。

この3つの式9、11、13の共通解が、 元の式1,2,3の共通解です。この3つの式のグラフは以下の図のようになります。
 式9、11、13の解を求めると、以下の通り計算でき、3つの式に共通する解があります。
このように、式9、11、13は共通の解を持ち、
それは、式1,2,3の共通の解です。
(解答おわり)

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2017年07月02日(Sun)▲ページの先頭へ
2変数の3つの方程式の互除法で問題を解く
(3つのグラフの交差点の重なりの有無の判定問題)

【難問】
 以下の3つの式であらわされる3つのグラフの全てが通る点が存在するか否かを判定せよ。

【解答の方針】
 先ず、この問題のグラフを描いてみます。
すると以下のグラフが得られます。
 このようにグラフを描くと3つのグラフ全てが通る点は1つも存在しないことがわかります。
 この問題は難問ですので、この図を描けたら、
「図から、3つのグラフ全てが通る点は1つも存在しないことが分かる」
と解答しておきます。

 この問題を解く時間的余裕がある場合は、この問題が含む以下の落とし穴に注意しましょう。

(1)どれか2つのグラフの交点を求めて、その交点を残りのグラフの式に代入して、その計算結果が式を満足しないことを確認する方法が考えられます。
 しかし、この問題は「難問」として作られているので、グラフの交点を計算するためには4次方程式を解かなければならない。そして、1つの交点が計算できても、残りの交点は難しい無理数の式でしか解けない。
 その解は、少なくとも3次方程式以上の解の公式を使わないと交点が計算できない。その解の公式は複雑なので、それを知っていても、その公式を使っている間に試験時間が終わってしまう。
 この問題はそういう問題です。

(2)この問題は、上図の様に図を描いて解くか、
又は、以下で説明する、
「2変数の3つの方程式の互除法」
を使うことで解けます。 

 1変数の2つの方程式が共通の解を持つ場合では、
その2つの方程式に、ユークリッドの互除法を適用して、
最終的に定数項になる余りが0になるか否かで、
共通の解を持つか否かを判定します。
(3)この問題でも、2つのグラフの方程式から変数を1つ消去して1変数の方程式(それは4次方程式になる)を求めることができる。
(3)−1:グラフ1とグラフ2の交点のx座標の方程式を求める。
(3)−2:グラフ2とグラフ3の交点のx座標の方程式を求める。
その2つの方程式にユークリッドの互除法を適用して、2つの方程式が共通する解があるか否かを判定できる。

しかし、その計算は4次式を作って、その4次式にユークリッドの互除法を適用するので、方程式の次数が高いので計算が複雑で苦労します。

(4)そのため、以下で説明する、
「2変数の3つの方程式の互除法」
を使うことで、
方程式の次数をさほど上げないままで計算する楽な計算により、共通解の有無を判定します。

【解答】
先ず、方程式同士を引き算して以下の式4を作ります。
この式4は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項xyを、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
 次に、以下の式5を作ります。
この式5は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項xの2乗を、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。
 次に、以下の式6を作ります。
この式6は、他の方程式に足し合わせて、他の方程式に含まれる2次の項yの2乗を、xとyの1次の項の和に変換する道具として使います。

 また、方程式4、5、6の3つは、元の式1、2、3を置き換えた式の組であって、式1、2、3で解ける問題は、式4,5,6で解けます。
 次に、この式4,5,6に含まれる2次の項も、式同士を引き算して次数を下げます。その次数の下げ方は、以下の技術を使います。
 式4にxを掛け算した式を作ると、その式は、式4,5,6が適用できる式に変わるので、以下の互除法によって、式の次数を下げることができます。
 こうして、式4,5,6を使った互除法で式の次数を下げて1次式9が得られました。
 式4,5,6の組を置き換える他の1次式を、
この式9にxを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することで作ります。
 更に式9にyを掛け算した式に、式4,5,6を使った互除法を適用することでもう1つの1次式を作ります。
 こうして、式4,5,6を置き換える3つの1次式の組が作れました。この3つの式は、式1,2,3の次数を1つ下げた式の組です。
この3つの式9、11、13の共通解が、 元の式1,2,3の共通解です。
しかし、この式9と式13を式11に代入すると、以下の式14のように、式11が満足されません。
そのため、この式9、11、13は共通の解を持ちません。
よって、式1,2,3は共通の解を持たない。
(解答おわり)

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2017年06月30日(Fri)▲ページの先頭へ
楕円同士が接触する問題の解き方
数V 「いろいろな曲線」
エクセル表計算ソフトの勧め

楕円の式は数Vで学びます。
回転した楕円の式もあらわせます。

【問題】
以下の式1の楕円と式2の楕円が接するようにβを定めよ。

【解答1】
下図は、2つの楕円のグラフをエクセル表計算ソフトを使って、散布図グラフであらわしたグラフです。

 とにかく楽に問題を解く方法を探すのが「数学の心」 なので、
エクセル表計算ソフトを使えば問題を解くのが楽になるなら、
そのソフトを大いに使うべきです。

 上の楕円の中心のY座標 β を少しづつ変えて、楕円同士が接触する場合の楕円の中心のY座標 β を求めてみます。
 エクセル表計算ソフトを使って、
2つの楕円が接触する場合が、近似的に、
β=3.35
の場合であることを求めることができました。

式1の楕円と式2の楕円の寸法を定めてから、解の β を計算しようとすると:
(1)図形が交差する条件を表した4次方程式を書いて、
(2)次に、図形が接する条件を表した3次方程式を書いて、
(3)両方の方程式が共通する解を持つものとして、ユークリッドの互除法で、順次に方程式の次数を下げていき、最後に β のみの式を求める。
 この方法で β の条件をあわらす方程式を計算するのは、(3)の計算をしているうちに、βの式がどんどん複雑になって、とても処理しきれない、大変難しい問題でした。

 それに対して、円の寸法を定めずに、
(1)図形の接点Aを定める。
(2)A点での接線の傾きを求める。
(3)そのA点で接する円の寸法と円の中心座標を計算する。
方法ならば、スムーズに計算が進みます。
以下に、この方法で解く計算手順を書きます。

【解答2】
 以下の式2の楕円の形を変えるパラメータ r を導入する。そして接点Aのx座標を定め、その接点Aで楕円2が楕円1に接触するように種々のパラメータを定める式を計算することにする。
すなわち、楕円同士の接点Aのx座標をαとした場合の各パラメータを計算する式を以下で求める。

(1)先ず、楕円1の接点での傾きの式を求める。
式1×8:
(2)次に、楕円2の接点での傾きの式を求める。
式2×4:
(3)楕円1と2の接点Aでの傾きが等しいとする。
この式9は、パラメータβを接点のx座標とy座標から計算する式である。
(4)次に、楕円1の接点AでのY座標を計算する。

この式10は、接点AのY座標を計算する式である。
このうち、楕円2が一番高い位置で楕円2に接する場合をあらわす以下の式11を採用する。
(5)次に、接点Aで接する楕円2の寸法のパラメータ r を接点Aの座標で表す式を計算する。
以上の計算で得た、接点Aのx座標αを最初に決めた場合に、その接点Aで楕円1と2が接する場合の各パラメータを与える式を以下に整理する。
 接点Aのx座標αの値を変えて、接点Aで接する楕円2の寸法のパラメータ r が1になる場合をエクセル表計算ソフトを使って計算した結果、以下の値を得た。
以上の計算の結果、
式1であらわされる楕円と、式2の楕円でr=1で定められる楕円とが接する場合のβの値は、約3.36である。
(解答おわり)

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2017年06月28日(Wed)▲ページの先頭へ
楕円に円が接触する問題
数V 「いろいろな曲線」
エクセル表計算ソフトの勧め

楕円の式は数Vで学びます。
回転した楕円の式もあらわせます。

下図は、楕円のグラフと円のグラフをエクセル表計算ソフトを使って、散布図グラフであらわしたグラフです。
 この2つの図形の接触の有無を数式処理で判定するのは難しいですが、エクセル表計算ソフトを使って、散布図グラフであらわし、近似計算でグラフが接触する条件を求めることができます。

 とにかく楽に問題を解く方法を探すのが「数学の心」 なので、
エクセル表計算ソフトを使えば問題を解くのが楽になるなら、
そのソフトを大いに使うべきです。

 上の円の中心のY座標=a を少しづつ変えて、楕円に円が接触する場合の円の中心のY座標=a を求めてみます。
 この様に、エクセル表計算ソフトを使って、
楕円に円が接触する場合が、
a=3
の場合であることを求めることができました。

 この問題は、解のaが簡単な有理数になるように作りました。

円の寸法を定めてから、解のaを計算しようとすると:
(1)図形が交差する条件を表した4次方程式を書いて、
(2)次に、図形が接する条件を表した3次方程式を書いて、
(3)両方の方程式が共通する解を持つものとして、ユークリッドの互除法で、順次に方程式の次数を下げていき、最後に a のみの式を求める。
 この方法で a の条件をあわらす方程式を計算するのは、(3)の計算をしているうちに、aの式がどんどん複雑になって、とても処理しきれない、大変難しい問題でした。
 それでも、エクセル表計算ツールの助けも借りて無理やり計算した結果、最後に、以下の a のみの式を展開した複雑な式が得られた。
 この式の解は、何と、全てが、円が楕円に接する場合の a の値をあらわしている。

 それに対して、円の寸法を定めずに、
(1)図形の交点Aを定める。
(2)A点での接線の傾きを求める。
(3)そのA点で接する円の寸法と円の中心座標を計算する。
方法ならば、スムーズに計算が進みます。

問題は、易しく解ける方が良いです。

上の円の半径は、そうして定めました。

交点Aの座標も、楕円の式の上の有理数解を見つけて、問題を簡単にしました。
交点Aの座標は
A(1/2,3/2)
です。
このとき、
A点で接する円の中心のY座標
a=3
が求められました。
最後に、
円の半径rの二乗が5/2
と定めることができました。

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2017年06月18日(Sun)▲ページの先頭へ
楕円同士が接触する条件
数V 「いろいろな曲線」
エクセル表計算ソフトの勧め

楕円の式は数Vで学びます。
回転した楕円の式もあらわせます。

下図は、2つの楕円のグラフをエクセル表計算ソフトを使って、散布図グラフであらわしたグラフです。
 この2つの図形の接触の有無を数式処理で判定するのは難しいですが、エクセル表計算ソフトを使って、散布図グラフであらわし、近似計算でグラフが接触する条件を求めることができます。

 とにかく楽に問題を解く方法を探すのが「数学の心」 なので、
エクセル表計算ソフトを使えば問題を解くのが楽になるなら、
そのソフトを大いに使うべきです。

 上の楕円の中心のY座標=a を少しづつ変えて、楕円同士が接触する場合の楕円の中心のY座標=a を求めてみます。


 この様に、エクセル表計算ソフトを使って、
2つの楕円が接触する場合が、近似的に、
a=3.35
の場合であることを求めることができました。

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2017年06月17日(Sat)▲ページの先頭へ
方程式の有理数解の有無の判定
 最高次の係数が1である整数係数方程式が有理数の解を持つ場合、その解は整数解になる。
これを利用して、整数係数の方程式が有理数解を持つか否かを素早く見極めることができる。

以下の例題で、方程式の有理数解の有無の素早い判定方法を示す。

【例題1】
 以下の方程式1は有理数解を持たないことを確認せよ。

【解答】
 式1を、以下のようにして最高次の係数が1である整数係数方程式に変換する。
とする変数wを用いて、式1を以下の式3に書き変える。
 この式3は、最高次の係数が1の整数係数方程式であるので、式3が有理数解wを持つ場合、その解wは整数解になる。
ここで、式3を変形すると、以下の式4が得られるので、式3が整数解wを持つ場合、その解wは2の倍数になることがわかる。
 この結果、式1が有理数解xを持てば、その有理数解は、式2により、以下の様に整数解になる。
ここで、式1を変形すると、以下の式6が得られるので、式1が整数解xを持つ場合、その解xは1の約数で、1か−1になることがわかる。
この、x の解の候補1と−1のどちらも式1の解にならない。

よって、方程式1は有理数解を持たない。
(確認おわり)

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2017年06月16日(Fri)▲ページの先頭へ
球の表面積を積分で求める
「微分・積分」の勉強

(1)積分:
 以下の問題を考えます。
【問題】 
 なぜ、半径 r の球の表面積Sは、
表面積S=4π r
なのか。

 この問題は、以下の様に解くことができます。

先ず、問題をやさしくするために、半径 r が1の場合を考えます。

 次に、以下の図のように、球の表面を輪切りにして多数のリングに分割し、
その1つのリングの面積を計算します。 
リングの幅をΔwとします。
球を輪切りにする間隔のΔxあたりのリングの面積が求められました。
このリングの面積の総和が球の表面積です。
球の表面積が4πになりました。
これから、半径 r の球の表面積Sは、
表面積S=4π r
になることがわかりました。 

 この様に、要素に分割して総和を計算することが「積分」をするということです。

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2017年06月14日(Wed)▲ページの先頭へ
「微分・積分」はどうすれば勉強できるか
「微分・積分」の勉強

 高校の数Uで、微分・積分を学ぶようになり、その勉強がつまらなくなり数学を学ぶのをあきらめて文系に進むことにする学生が多いらしい。そうなる以前に早めに数学がつまらなくなることを見切って早々と文系に進むことに決める学生も多いらしい。

 そのため、このページでは、「微分・積分」をどうすればおもしろく勉強できるかというコツを考えます。

先ず、勉強の順番が、
(1)極限
(2)微分
(3)積分
になっている事が、
「微分・積分」の勉強をつまらなくしていると考えます。

 数学が好きでいつも数学を勉強している学生は、「微分・積分」の授業の順番には「微分・積分」を学んでいないと考えます。

 数学の問題を多く解いていて、数学の問題を解く技術を磨いてきた学生は、「微分・積分」の基礎的な概念は既に考えたことがあり、その概念も利用して問題を解いている。
 そして、「微分・積分」の授業に出会ったら、既に知っている自分の知識を整理するために役立てようとして授業を聞くから、「微分・積分」の勉強ができるのだと考えます。

 その、既に知っている「微分・積分」の知識とは、どのようなものかを以下で考えます。

 数学が好きでいつも数学を勉強している学生は、好奇心を満足させる面白いテーマの順に数学を学んで行くと思います。
 面白い数学の課題を見つける都度、その課題を自分で研究するという道草を食います。その道草の1つに、基礎的な「微分・積分」の概念の修得があると思います。

 そのため、以下では、その、面白い順に、「微分・積分」を学んでいこうと思います。

(1)積分
(2)微分
(3)極限
の概念の順に学ぶのが面白く、
それを学んだら、
(4)極限の概念の精密化
(5)微分の知識の整理
(6)積分の知識の整理
を勉強するのが、勉強の順番として適切だと考えます。

(1)積分:
 以下の問題を考えます。
【問題1】 
 なぜ、三角錐の体積Vは、
体積V=底面積S×高さh×(1/3)
なのか。
 この公式は、何とか覚えられたと思いますが、
もっと、すっきり覚える方法が無いか?
と考えたことがあると思います。
 この問題は、以下の様に分析することができます。
この解に法則性があるように思われますが、
この問題は難しいので、これを解くための準備として、
この問題をもっとやさしくした以下の問題を先に解くことにします。

 【問題2】
 なぜ、三角形の面積Sは、S=底辺L×高さh×(1/2)
なのか。
この問題ならば、上のような場合を考えて、解くためのヒントを見つけることができます。

この問題2で得られたヒントを拡張して、 
以下の様に問題1を解析します。

 【問題1】
これは、以下のグラフの面積を分割して計算することに対応すると考えることができます。
このように問題を解析することで、後は、この2次関数のグラフの面積を与える法則性を把握すれば、この種の問題が自由に解けるようになることが理解できます。

 この様に、分割した要素の総計を求めてグラフの面積を計算する手法が「積分」です。
 また、その計算のための法則性を整理して覚えることが「積分」を勉強するということです。

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曲線同士が接する条件は点の座標の解の重なり
「微分・積分」の勉強

(1)なめらかな曲線の接線は、微分を使って見通し良く正しく定義できる。
(2)接点の座標の計算だけで2曲線の接触を判定する場合は、接点(x,y)が重解を持つか否かで判定する。接点(x,y)のx座標かy座標の一方の座標だけでの重解の有無で判定してはいけない。

【問1】放物線y=x/4と円x+(y−1)=1は接するか?

(方程式が重根を持つかで解析する方法) 
放物線 y=x/4  (式1)
円 x+(y−1)=1 (式2)
この2つの図形は、(0,0)で接することが図から明らかである。
そして、接線は、
接線 y=0 (式3)
であることが明らかである。
 

実際に、式1の放物線と式3の直線を連立させて、方程式からyを消去すると、
0=x/4
xは0となる重根を持ち、式1の放物線は式3の接線と(0,0)で接する。
 

次に、式2の円と式3の直線を連立させて、方程式からyを消去すると、
+(0−1)=1
=0
xは0となる重根を持ち、式2の円は式3の接線と(0,0)で接する。
 

【この問題で注意する点】
 曲線同士が接する条件は、
接点(x,y)が重解を持つか否かで判定するべきであり、接点(x,y)のx座標かy座標の一方の座標だけで重解の有無を判定してはいけない。
 

【解答】
式1の放物線と式2の円の方程式を連立させる。
放物線 y=x/4  (式1)
円 x+(y−1)=1 (式2)
式1から、
=4y (式4)
式4を式2に代入してxを消去する。
4y+(y−1)=1
+2y=0
y(y+2)=0 (式5)


 接点(x,y)が多重の解を持つかどうかはx座標も確認しないといけない。
 上の計算で得た式5に式4を代入して、x座標であらわした以下の式6に書き直す。
(x/4)/4+2)=0 (式6)
(x)(x+8)=0 (式7)
(x+8)≠0 なので、
=0 (式8)
が得られる。
式8から、xの値が重根の値0を持つことがわかり、
「多重根ができるから接する」。
(解答おわり)

(補足)
 この例題のように、曲線の接触の確認には、接点(0,0) の x 座標が重根になるのであって、重解の2点のy座標は同じになるため、 x 座標が重根になる事を確認しなければならない。

(注意)
 ここで、この問題のグラフの x 座標を、
t ≡ x
で定義されるt座標を使い、 t,y 座標系での曲線の接点を求める問題と考えたらどうなるか。
t ≧ 0,
(式1)→ y=t/4  (式1b)
(式2)→ t+(y−1)=1 (式2b)
 この場合は、式2bに式1bを代入すると、
t+((t/4)−1)=1,
16t+((t−4)=16,
+8=0,
t(t+8)=0,
t=0
このように、t座標の解も重根を持たない。
 それでは、2つのグラフが接しないという解になってしまう。
 一方、与えられた2つのグラフの t,y 座標系に写像した2つのグラフは、下図のようになり、この2つのグラフは接しない。
よって、 t,y 座標系では、この2つの曲線は接しないという結論は正しい。

 2つのグラフが接するという事は、 x,y 座標系でのみ成り立つ現象である。変数変換をしたら、グラフが接するかどうかは不明になる。

(結論)
 曲線の式と曲線の式を連立させて方程式を解く場合には、
曲線が接する判定条件は、(x,y)の座標点が重解になるかどうかで判定するべきである。


(補足)
 以上の計算における曲線の接触の判定の計算は、「この式8が得られることで正しく重解の存在を判定できるのか?」 という疑問が湧くという、接点の判定条件が怪しげで不明瞭であるという問題がある。
 この不明瞭さを解消するには、式の微分を用いることで明瞭な判定ができる。その判定方法は、後のページの例題で例示する。

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2017年06月10日(Sat)▲ページの先頭へ
対数関数の微分
 高校2年の微分の授業で、対数関数の微分を教えていない。
 対数関数の微分は、高校3年の理系学生に、数Vの「微分法」でようやく教えているようです。
 しかし、ある関数の微分を教えない微分の授業というのは、微分の本質を教えていない。数学教育の崩壊に近いのではないかと考えます。

【対数関数の微分の公式】
 以下で、対数関数の微分の公式を証明します。
ここで e はネイピア数と呼ばれる重要な数です。

【証明開始】
 以下で、対数関数の微分を計算する。
(証明おわり)
 こうして、対数関数の微分の公式が導き出せ、
また、ネイピア数 e が無理無く導入できた。

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2017年06月05日(Mon)▲ページの先頭へ
指数関数の微分
 高校2年の微分の授業で、指数関数の微分を教えていない。
 指数関数の微分は、高校3年の理系学生に、数Vの「微分法」でようやく教えているようです。
 しかし、ある関数の微分を教えない微分の授業というのは、微分の本質を教えていない。数学教育の崩壊に近いのではないかと考えます。

 以下で、指数関数の微分を簡単に説明します。
指数関数のうち一番重要なネイピア数 e の指数関数の微分の式1を説明します。

【式1の証明の試み1】
ネイピア数 e は以下の式2で定義されます。
この式2を使って、ネイピア数 e の指数関数が以下の式3で定義できます。
この式3を微分して以下の式が得られます。
(証明おわり?)

【上の証明の数学的批判】
 上の証明では、ネイピア数 e のx乗を、大きな数mを使った極限であらわした式に対して微分の公式を適用して答えを計算しています。
 しかし、そもそも「微分」とは、無限に小さい微小量に関して、関数の変化率を求める計算のことです。無限に小さい微小量を使う以前にネイピア数 e の値が確定している必要があります。そのため、微分で使う無限に小さい微小量よりも、ネイピア数 e の値を定義する微小量=(1/m)の方がもっと小さい微小量でなければなりません。
 (1/m)にくらべれば、微分に使う微小量の方がきめが粗いのです。そのため、(1/m)における極限を求めるよりも先に微分の公式を使うのは、数学的におかしい計算です。

【式1の証明】
  (1/m)にくらべれば、微分に使う微小量Δxの方がきめが粗いということが分かったので、その、きめが粗い微小量Δxを使った微分の定義の式を使って、m乗の式を展開した以下の式を計算する。
この式は、mが十分大きいと以下の式に変形できる。
 このように、先にmの極限の計算をしてから、次にΔxの極限の計算をした。
すなわち、きめの細かい(1/m)の極限を先に計算して、次に、Δxの極限の計算をしたので、この計算ならば問題ない。
(証明おわり)

(補足1)
 上の計算のように、 きめの細かい(1/m)と、きめの粗いΔxを混在させた式を書くと、Δxの値が十分小さければ、それが(1/m)よりも大きくても、Δxの二乗以上の項を省略することができることが顕わにわかる。
 その計算は、結果的に、mの極限を計算する前に微分の公式を適用したのと同じになりますが、その計算をしても良いことを顕わにして計算するので、その順に計算しても正しく論理性が保たれた証明ができます。

(補足2)
 この様に、ネイピア数 e の指数関数が、m乗の式3で定義されているので、そのm乗の式をΔxのk乗(k=0〜m)の項の和から成る多項式に展開することができ、それにより、微分の値を計算することができた。
 ネイピア数 e 以外の数を底にした指数関数も、式3と同様のm乗の式であらわすことで、その指数関数の微分を計算することができる。
 全ての指数関数のうち、ネイピア数 e の指数関数が、最も単純な形の式3であらわすことができる。そのため、ネイピア数 e の指数関数が最も基本的な指数関数である。

(補足3)
 ネイピア数eは、以下の様にして指数関数を微分する公式を求めようと努力する中で、以下の様に定義することができる。
この式4の指数関数を微分しようとしても、直ぐには微分の計算方法がわからない。
であることを考慮して、
この式4を以下の多項式5に展開する。そうすると微分の計算ができるようになる。
先ず、以下の式6で定義する簡単な形の指数関数を考える。

この式6を、以下の様に展開する。
こうして、式5の形に展開した式8が得られた。
この式を各項毎に微分して式9を得る。
この式9により、式6で定義したネイピア数の指数関数は、微分しても同じ指数関数に戻ることがわかった。

(補足4)
 ネイピア数は、指数関数の微分よりも先に対数関数の微分を考えることで、以下のように無理無く導入できる。
こうして、対数関数の微分の公式が無理なく導き出せた。

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2017年06月02日(Fri)▲ページの先頭へ
指数関数で一番大切なネイピア数e
 高校2年で、指数関数において最も大切なネイピア数 e を教えていない。
 ネイピア数 e は、高校3年の理系学生に、数Vの「微分法」でようやく教えているようです。
 しかし、指数関数を教える時に一番大切なことを教えないということは、数学教育の崩壊に近いのではないかと考えます。

 以下で、ネイピア数を簡単に紹介します。
ネイピア数 e は、以下の式1のnを無限に大きくした極限で得られる数です。
e=「船人、ヤツは一発梯子(ふなびと、やつはいっぱつはしご)」

 このネイピア数 e を底にした式2であらわす指数関数は、最も大切な指数関数です。
 この指数関数には、以下の微分の関係が成り立ちます。
そして、この指数関数は、以下の式3であらわすマクローリン展開という無限級数であらわすことができます。

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2017年06月01日(Thu)▲ページの先頭へ
マクローリン展開とオイラーの公式
以下でオイラーの公式を導きます。
先ず、ネイピア数eを底にした指数関数 e マクローリン展開します。

ここで、指数関数の虚数乗を以下の式2で定義します。
cos(x)をマクローリン展開します。
sin(x)をマクローリン展開します。
式3と式4を使って以下の式を作ります。
この式5は、オイラーの公式と呼ばれています。

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微分とマクローリン展開
以下の微分の式が成り立ちます。
(1次式)
(2次式)
(3次式)
(4次式)
(5次式)
そのため、以下の式1が成り立つ。
この式1をマクローリン展開と呼ぶ。

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3倍角の公式
3倍角の公式はおぼえにくい。
そのため、以下の式1のオイラーの公式を覚えて使って3倍角の公式(式3と式4)をすぐ導き出せるようになって、
3倍角の公式を覚えないで良くなってください。
 上の式3と式4が3倍角の公式です。

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2017年05月29日(Mon)▲ページの先頭へ
三角関数の和と積の公式の証明
三角関数の和と積の公式の以下の式を証明する。

(式1の証明)
以下の図を書いて、中点MのY座標を計算する。
(証明おわり)

(式2の証明)
以下の図を書いて、中点MのX座標を計算する。
(証明おわり)

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2017年05月28日(Sun)▲ページの先頭へ
三角関数の2倍角の加法定理
三角関数の2倍角の加法定理の以下の式を証明する。

(式1の証明)
以下の図を書いて、sin(2θ)を計算する。
(証明おわり)

(式2の証明)
以下の図を書いて、cos(2θ)を計算する。
(証明おわり)

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2017年05月27日(Sat)▲ページの先頭へ
三角関数の和と積の公式の応用問題
【問題1】
 以下の式1と式2が成り立っているとき、g ≡ cos(α+β)を定数aとbであらわせ。

 この問題を自力で解くよう努力してください。
自力で解けたら、解答も読んでください。参考になる別解の例が解答にありますので。
 
(この問題の解答は、ここをクリックした先のページにあります)

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三角関数の加法定理の応用問題
【問題1】
 以下の式1と式2が成り立っているとき、f ≡ cos(α−β)を定数aとbであらわせ。

 この問題を自力で解くよう努力してください。
自力で解けたら、解答も読んでください。参考になる別解の例が解答にありますので。

(この問題の解答は、ここをクリックした先のページにあります)

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2017年05月21日(Sun)▲ページの先頭へ
指定された複数の解を持つ高次方程式
(2つの多項式の最大公約多項式を求める問題)

 次数の大きい方の多項式 f を、次数の小さい方の多項式 g で割り算して余りの多項式を求め、その余りの多項式で次数の小さい方の多項式 g を割り算する。
こうして、少しづつ式の次数を小さくしていき、最後に式が割り切れた場合に、その最小の次数の式が、最大公約多項式です。

 この手順で最大公約多項式を求める方法を、ユークリッドの互除法と呼びます。

【例題1】
 以下の多項式 f の方程式1が、式2の2つの解を持つように定数aとbの値を定めよ。

(解答の方針)
 式2の2つの解を持つ2次の多項式 g を作ると、多項式 f が多項式 g で割り切れる。それで、その様に割り切れる条件を求めれば解が得られる。

【解答1】
 先ず、式2の2つの解を持つ2次の多項式 g を作る。
 多項式 f を多項式 g で割り算して余りの多項式 h =0 になる条件を求める。
多項式 h =0 になる条件を求める。
(解答おわり)

【解答2】
 この問題は、式2の2つの値をそれぞれ式1に代入して2つの式を作り、その2つの式を連立して解くことができる。
(この計算方法の方が一般的な解き方であるため、この計算方法を先に書いた方が良かったかもしれません。)

(1) 先ず、第1の解を式1に代入して、計算して式6を作る。

(2) 次に、第2の解を式1に代入して、同様に計算して式7を作る。
 式6と式7を連立してaとbの値を求める。
 (解答おわり)

(補足)
 解答2の方が一般的な解き方ですが、解答1の方が楽に計算できました。
 この種の問題を解く場合は、解答1の解き方を、計算が楽になるのでお勧めします。

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2017年05月19日(Fri)▲ページの先頭へ
2つの多項式が共通因数を持つ問題
(2つの多項式の最大公約多項式を求める問題)

 次数の大きい方の多項式 f を、次数の小さい方の多項式 g で割り算して余りの多項式を求め、その余りの多項式で次数の小さい方の多項式 g を割り算する。
こうして、少しづつ式の次数を小さくしていき、最後に式が割り切れた場合に、その最小の次数の式が、最大公約多項式です。

 この手順で最大公約多項式を求める方法を、ユークリッドの互除法と呼びます。

【例題1】
以下の多項式 f の方程式1と多項式 g の方程式2が共通の根を1つ以上持つように定数aの値を定めよ。

(解答の方針)
 この問題で、多項式 f の方程式1と多項式 g の方程式2が共通の根を持つということは、多項式 f と多項式 g が共通因数(x−u)を持つことを意味する。
 共通因数を持つ2つの多項式にユークリッドの互除法を適用すると最終的に定数項になる余りが0になる。
(最後に式を割り切ってその余り0を得る原因の多項式が最大公約多項式です。)

【解答】
 先ず、多項式 f を多項式 g で割り算して余りの多項式 h を計算する。
次に、多項式 g を多項式 h で割り算して余りの定数項 k を計算する。
多項式 f と g が共通因数を持つ場合は、最後に計算した余りの定数項 k は0になる。
よって、以下の式が成り立つ。
(解答おわり)

(補足)
 この計算の式3であらわされる多項式 h が最大公約多項式です。
この最大公約多項式は、aの値に従って以下の式6になる。

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2017年05月14日(Sun)▲ページの先頭へ
高次方程式の解き方のパターン
高次方程式の解き方のパターンの研究
この研究結果がガロア理論だと考えます。

天才ガロアは、高次方程式を、以下のパターンで解いたと考えます。

(1)高次方程式がある。
(2)式の変換方法Aがある事を確認する。
 (3)その変換方法Aを発見する。
  (4)その変換方法Aで式を変換する。
(5)式の変換方法Bがある事を確認する。
 (6)その変換方法Bを発見する。
  (7)その変換方法Bで式を変換する。
以上を繰り返す。
(8)最終的に、解を与える式を導く。

ガロア理論は、式の変換方法があるか無いかを見通す方法だと思います。

方程式の解き方を極めたい高校生は、式の変換方法がある場合はその変換方法を発見できる程度に勉強した後は、次の段階としてガロア理論を学ぶのが望ましい。
 ただし、ガロア理論を学ぶということは、もはや高校生のレベルを超え、大学生として勉強をすることになります。

 ただし、天才ガロアは大学受験に失敗しました。ガロアの後を追う学生は、その失敗を教訓にして、大学受験の勉強のバランスに気を付けて、ガロアの失敗を繰り返さずに大学受験に成功して欲しいと思います。

 ガロアは天才ですが、多くの先人の数学を学んで自分の数学を作っていきました。 ガロアは、アーベルによる、5次方程式の解がベキ根を使って表せない(いわゆる、5次方程式の解の公式が無い)証明を改善した。

 ガロアの業績は、方程式の可解性を完全に理解できるようにする群論を提供したことにある。
 こうして、5次方程式には、ベキ根を使った解の公式は有り得ないことが証明された。
 更に、現代数学では、ガロアの群論の発展の成果として、5次方程式の解の公式を、楕円モジュラー関数というものを使って書き表すことができた。

参考:「アーベルの証明」ピーター・ペジック(著)山下純一(訳)日本評論社(2005年3月出版)

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2017年05月09日(Tue)▲ページの先頭へ
xの最高次の係数が1の整数係数方程式の有理数解は整数解になる
【問1】
 次の、最高次の係数が1である整数係数方程式1が有理数の根(r/p)を持つ場合、その根(r/p)は整数解 r になることを証明せよ。
(ただし、rとpは互いに素な整数とする。
また、a,a,aは整数とする。)

【解答】
 式1のxに(r/p)を代入する。
この式3をp倍する。
 この式4が成り立つためには、
P=1,  (5)
であることが必要である。
よって、(r/p)=整数 r である。
(証明おわり)

【問2】
 問1における、方程式1の整数の根 r は、整数aの約数になることを証明せよ。

【解答】
 式1に根の整数rを代入する。
 この式6を変形して式7を得る。
式7は、式8のように、整数rと整数sの積の形をしている式である。
よって、 根rは、整数aの約数である。
(証明おわり)

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カレンダ
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