勉強しようNTTのBlog - 2017/01

算数の問題と解答とを考えていきます。




2017年01月27日(Fri)▲ページの先頭へ
ペル方程式で解ける不定方程式
【問】(高校生の難問)
以下の不定方程式の整数解をすべて求めよ。
(コメント)この問題は、ペル方程式で解けます。
大学入試問題に出題されることもあるようですが、
高校生には難問ですので、理系難関大学や医学部を受験しようとしている高校3年生以外は、この問題をやらなくても良いと思います。
該当する高校生であっても、参考に見ておくだけで十分と思います。

【解1】

解のいくつかを求める。
もう1つの解を計算する。
この場合はx,yは自然数解を持たない。
もう1つの解を計算する。
これは自然数解を持つ。 

次に、1つの解を得た場合に他の解を求める漸化式を作る。
作成する漸化式は、以下の式を満たす漸化式にします。
1つの解uが得られた場合に他の解Uを与える漸化式8を、行列Mを使った式で定義します。
式3を扱い易くするために、式3の係数を以下の行列の要素aで定義します。
以下のようにして、行列Mの要素の満たす式を求める。
この式の左右の項の行列を計算する。
この式を満たす行列は以下の式で与えられる。cとdは選択の自由度を与える未知数である。
この式を満足するcとdの整数解を1つ、以下の様に求め、それを使って、行列Mを定める。
これで、1つの漸化式の行列Mが得られた。
ペル方程式の場合は、この漸化式だけで全ての解を計算できることが分かっている。
 すなわち、ペル方程式では、c+d√3の値を最小にする自然数解(c,d)=(2,1)を使って上の漸化式を作れば、その漸化式で作った解が全ての自然数解をあらわす。

(漸化式の他の導出方法)
 以下のようにこの漸化式を導出する方が簡単なようです。

 この漸化式を使って、解を順次に計算できるが、以下では、その計算を先回りして解をあらわす式を求める。
この式を変形して、係数zとmとを使った以下の形の式に変形する。

この式を解いてzとmを定める。

zとmが2組あることで以下の式が成り立つことを利用して解を計算する。

以下のようにk番目の解を計算する。

(注意)この解のx,yには、整数解以外の解が混在しているので、
解を選別して整数解だけを抽出する必要がある。 

((U1,k ,U2,k)の式を導き出す簡単な計算方法)
 以下の様にすると簡単に計算できます。
(漸化式の他の導出方法)の計算を続けて、以下の計算をします。
(注意)この解のx,yには、整数解以外の解が混在しているので、
解を選別して整数解だけを抽出する必要がある。
(解答おわり)

【解2】 
 解2では、解1によって計算するx,yの解には整数解以外の解が混在していたのを改善する。
 この式B1を式2に代入する。
 ここで、には正負の何れかであるかが決まっていない自由度がある。
6y+1=1(mod3)であるので、u=1(mod3)である=か、−u=1(mod3)である−を6y+1に等しいと計算する。
(後の計算で、 常に正のu=1(mod3)であることが分かる)

この式から、以下の漸化式が得られる。
この漸化式に従うと、 
順次に計算する正のuは常に、1(mod3)となることが分かる。
そのためyの整数解は、B3’のみで計算しなければならない。
一方でxの整数解は、正負のを使って、いずれの計算でも整数解が得られる。

この漸化式を使って、(x,y)の整数解をいくつか求めてみる。
 これらの計算において、計算した(x,y)は全て整数解になったので、整数解以外の解の混在を無くすことができたと考えられる。

 次に、漸化式の計算を繰り返す手順を飛び越えて、一般解をあらわす式を求める。
この一般解の式のx,yには、整数解以外の解が混在していないと考える。

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2017年01月11日(Wed)▲ページの先頭へ
2重条件の条件付き確率
【問題】(難問)
 イベント1で、赤コイン1つと白コイン1つが入っている袋から1つのコインを机の上に取り出しコインの色とコインの面が表か裏かを記録してコインを袋に戻す。そしてイベント2で再度、同じことを繰り返してコインの色とコインの面が表か裏かを記録した。

 その2回のイベントで少なくとも1回は、白コインでコインの面が表であるコインが記録された。
 こうなる条件のもとで、この2回のイベントの2回とも、袋から取り出したコインが白コインであった条件付き確率を求めよ。

解答は、ここをクリックした先のページにあります。

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2017年01月09日(Mon)▲ページの先頭へ
条件付き確率の入試問題9
【問題】  5回に1回の割合で帽子を忘れるくせのあるK君が、正月にA,B,C3軒を順に年始まわりをして家に帰ったとき、帽子を忘れてきたことに気がついた。2番目の家Bに忘れてきた確率を求めよ。
(1976年 早稲田大)


解答は、ここをクリックした先のページにあります。

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2017年01月08日(Sun)▲ページの先頭へ
条件付き確率の問題文の意味
以下の例題1から4を参考にして、「条件付き確率」の意味を説明する。

【例題1】
 2枚のコインを投げて裏が出ているコインが有ると判ったとき、両方のコインが裏である確率はいくらか?

【解答】
 この基本樹形図を使うことで、 
コインが2つとも裏である条件付き確率は、1/3である。
(解答おわり)

【例題2】
 2枚のコインを投げて、1つのコインAに裏が出ていると判ったとき、両方のコインが裏である確率はいくらか?

【解答】
 この基本樹形図を使うことで、 
コインが2つとも裏である確率は、1/2である。
(解答おわり)

【例題3】
 2枚のコインを投げて、1つのコインBに裏が出ていると判ったとき、両方のコインが裏である確率はいくらか?

【解答】
 問題の解き方の視点を変えたこの基本樹形図を使っても、 
コインが2つとも裏である確率は、1/2である。
(解答おわり)

(疑問1)
 コインAが裏である場合のコインBが裏の確率が1/2であり、コインBが裏である場合のコインAが裏の確率が1/2であるのに、なぜ、コインAかコインBのいずれかが裏である場合の、それ以外のコインが裏である確率が、それらと異なる値の1/3になるのか?
(理由)
 コインAかコインBのいずれかが裏である場合には、コインAが裏である場合とコインBが裏である事象が独立に有るわけでは無い。
 コインAが裏である事象とコインBが裏である事象は同時に生じることができる。
 そのため、コインAが裏である事象とコインBが裏である事象を合わせて、コインAかコインBのいずれかが裏である事象を構成するとき、事象同士が干渉して確率の値を変えるという現象が起きたと考える

【例題4】
 2枚のコインを投げて、1つのコインに裏が出ていると判ったとき、両方のコインが裏である確率はいくらか?
(問題のあいまいさ)
 この例題4は、
(1)1つのコインを調べて、表であるか裏であるかを確認したら、裏が出ていると判った。このとき両方のコインが裏である確率はいくらか?
という意味の問題であると解釈したら、
例題2か例題3の問題であるので、
答えは1/2である。

 しかし、この例題4を、
(2)コインAとコインBを両方とも調べた結果、いずれか1つのコインに裏が出ていると判った。このとき両方のコインが裏である確率はいくらか?
という意味の問題であると解釈したら、
例題1の問題であるので、
答えは1/3である。

 例題4のように、どうにでも解釈できる意味不明な問題(愚問)もあり得るので、 問題文を良く読んで、愚門は解かないように注意しましょう。
(補足)
 例題4を以下の文に書き直したら、
2枚のコインを投げて、いずれか1つのコインに裏が出ていると判ったとき、両方のコインが裏である確率はいくらか?」
という文にすれば、
例題1の問題であることが明確になる。

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樹形図の基本ルール
以下の例題1と2を参考にして、樹形図の基本ルールを説明する。
《基本ルール》
(1)樹形図を横断する枝の総和(太さ)は常に一定。
(2)発生確率が同じ事象の樹形図の枝の太さは同じ。
(3)樹形図は、根元から枝先まで一定の太さの糸を根元側で束ねた、糸の集合でもある。
(4)樹形図の根から展開した複数の枝を書き、その先で、複数の枝をいったん節に束ねて糸の束を再編成して再度複数の枝(個々の枝は複数の糸の束で作る)に展開することもできる。
 この基本ルールに従って樹形図の糸を自由に束ねた以下の様な樹形図を作ることもできる。
 このように、樹形図の最小構成要素の糸の形を、根から展開し、節に収束させ、再び節から展開する、波状の形を持たせることもできる。 
 それにより、独立なイベント毎に、樹形図を節から複数の事象の枝に展開して、再び節に収束した上で次の独立なイベントの複数の事象の枝に展開する。
 例えば数回サイコロを振るといった複数のイベントを貫く樹形図の糸を考える。その糸を、1回目のサイコロの目という事象が同じであるが、2回目のサイコロの目は異なるという複数の糸を1回目のサイコロの目の事象を表す枝に束ねることができる。

 また、以下の図の様に網目状の節を持つ樹形図を書くこともできる。
   以下でこの基本ルールに従って樹形図を書いて問題を解く例を説明する。

【例題1】
 箱の中には,両面表のコイン,両面裏のコインそして普通のコインの計3枚が入っ ている。
ここからコインを1枚取り出してフリップしたら表が出た。
このコインが両面表の コインである確率はいくらか?


【解答】
 この基本樹形図を使うことで、 
コインが両面表コインである条件付き確率は、2/3である。
(解答おわり)

【例題2】
 箱の中には,表表示コイン,裏表示コインそして普通のコインの計3枚が入っ ている。
ここからコインを1枚取り出す。

(1)そのコインが普通のコインの場合はフリップして出た面を観察する。
(2)そのコインが表表示コインの場合は表面を表示して置く。
(3)そのコインが裏表示コインの場合は裏面を表示して置く。
(4)こうしてコインの面を観察したら”表”であった。
このコインが表表示 コインである確率はいくらか?

【解答】
 この基本樹形図において:
 表表示コインが選ばれる確率は通常コインが選ばれる確率と同じなので、通常コインが選ばれる枝の太さ2sと、表表示コインが選ばれる枝の太さ2sが同じである。
 通常コインは、太さ2sの枝が「表面」が開く太さ1sの枝と、「裏面」が開く太さ1sの枝に分岐するが、表表示コインが選ばれた場合は、事象を分岐させるイベントを何も行なわないので、その枝の太さは2sのままである。
 この樹形図を使って計算する。コインが表表示コインである条件付き確率は、2/3である。
(解答おわり)

(補足)
 樹形図は、同じ確率で生じる事象に分離させると枝が分割されて各々の枝が細くなる。しかし、特にイベントが無ければ枝は太いままである。
  この例題1と例題2は同じ問題であると言える。例題1でも例題2と同じように、両面表のコインをフリップしないでも問題の結論は変わらない。

【例題3】
1つのさいころを投げ続けて、同じ目が2回連続して出たら終了するものとする。
4回目以内(4回目も含む)に終了する確率を求めよ。


【解答用に作る樹形図】
(ここでは、この問題を解くための樹形図を作って終わりにします)
以下の樹形図を作ります。
樹形図の枝の太さは、その枝の事象の確率を表します。

 上の樹形図は、事象を、「(前回と)同じ目」と「(前回と)違う目」という概念で分けた樹形図です。
 こういう樹形図が作れる理由は、
樹形図は、最細の糸という基本単位の糸を束ねて構成されていることに起因します。
 「糸」の1つは、樹形図の根元から枝までひとつながりである糸です。その糸は、出る目の数で示した数字の連鎖(3355)であらわすことができます。
 1つの樹形図の例として上図のように、各糸を束ねて、 樹形図の左から右に、(3の目・同じ目・違う目・同じ目)といった枝を構成するように束ねた樹形図が作れます。
 この様に、「糸」を自由に再編成することで種々の樹形図を書くことができます。
 この糸を再編成して束ねて作る樹形図は、樹形図の根元から枝先までの枝の順を、さいころの目が出る順に対応させねばならないという制約もありません。例えば、(1番目の目・4番目の目・3番目の目・2番目の目)という枝順の樹形図も作ることができます。
 また、4回さいころを振る問題において、(同じ目が出る回数)の事象で分岐する枝を持つ以下の様な樹形図を作ることもできます。

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2017年01月06日(Fri)▲ページの先頭へ
条件付き確率の入試問題10
【問題】
 奇数の目の面が青色で、偶数の目の面が赤色であるさいころが2個ある。
この2個のさいころを同時に投げたとき、
出た目の数の和が9以上であるという条件のもとで出た目の面が同じ色である確率を求めよ。
(2004年 東京電機大)


解答は、ここをクリックした先のページにあります。

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両表コインの条件付き確率の例題2
【例題】
 箱の中には,両面表のコイン,両面裏のコインそして普通のコインの計3枚が入っ ている。
ここからコインを1枚取り出してフリップしたら表が出た。
このコインが両面表の コインである確率はいくらか?


【解答】
 この基本樹形図を使うことで、 
コインが両面表コインである条件付き確率は、2/3である。
(解答おわり)

【別解】
 コインの表が開かれる結果だけの、部分的樹形図を使うことで、
コインが両面表コインである条件付き確率は、2/3である。
(解答おわり)

(補足)
 部分的樹形図を使う場合も、起こりえる全ての場合を漏らさないよう、間違えないよう、注意しましょう。

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2017年01月05日(Thu)▲ページの先頭へ
条件付き確率の計算例題1
【条件付き確率とは何か】
 条件付き確率とは、発生し得る全事象のうち、一部の事象の集合に事象の範囲を制限した場合の、その事象の集合の範囲内での所定の事象の発生確率が「条件付き確率」です。
 その事象の集合の範囲を規定する条件が、条件付き確率における「条件」です。

 「サイコロの目が4以上であった場合において」〜といった問題における「サイコロの目が4以上」が条件です。

 「サイコロの目が、4以上であると言える5の目が出た場合において」〜といった問題においては、定まった条件「サイコロの目が5」こそが条件です。

(補足)
 事象の発生頻度を規定する条件(例えば正解を知っている司会者が好んで不正解を選択することで、不正解が選択される確率を上げるといった条件)は、事象の集合の範囲を制限する「条件」とは異なります。

【例題1】
 ある夫婦には子供が二人いる。二人のうち少なくとも一人は男の子であるということが分かった。このとき,二人とも男の子である確率を求めよ。ただし,男の子が生まれる確率,女の子が生まれる確率はともに1/2とする。

【解答】
 この図を使うことで、 
2人とも男である場合は、1人が男である場合の3つの内の1つであるので、その条件付き確率=1/3である。
(解答おわり)

【例題2】
 ある夫婦には子供が二人いる。二人のうち年上の方が男の子であるということが分かった。このとき,二人とも男の子である確率を求めよ。ただし,男の子が生まれる確率,女の子が生まれる確率はともに1/2とする。 

【解答】
 この図を使うことで、
2人とも男である場合は、年上の方が男の子である場合の2つの内の1つであるので、その条件付き確率=1/2である。

(解答おわり) 

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2017年01月04日(Wed)▲ページの先頭へ
条件付き確率の計算公式
【例題1】
 プレーヤーの前に閉まった3つのドアA,B,Cがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、2つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。プレーヤーは新車のドアを当てると新車がもらえるイベントが行なわれた。
 

(場合1)
 当事者プレーヤーが1つのドア(そのドアをドアAと名付ける)を選択した後、選択されたドアAに鍵がかけられた。
そうしたらもう1人のプレーヤーが間違えて、ドアを開こうして、鍵がかかっているドアは開かないので、鍵がかかっていない残りの2つのドアのうちの1つを開けてしまった。そのドアをドアBと名付ける。
(その開かれたドアBが正解であった場合は、このイベントは中止された。)
 ここでは、その開けられたドアBが不正解であった場合を前提条件にし、
その場合における:
(1−1)プレーヤーが最初に選んだ選択ドア(ドアA)が正解である条件付き確率と、
(1−2)開かずに残ったもう1つのドアC(残りドア)が正解である条件付き確率と、
を計算せよ。

(場合2)
 当事者プレーヤーが1つのドアを選択した後、選択されたドアには鍵をかけなかった。
そうしたら他人のプレーヤーが間違えて、ドアを開けてしまった。そのドアをドアBと名付ける。
(その開かれたドアBが正解であった場合は、このイベントは中止された。また、その開かれたドアBが、当事者プレーヤーが選択したドアAであった場合も、このイベントは中止された。)
 ここでは、その開けられたドアBが不正解であった場合を前提条件にし、
その場合における:
(1−1)プレーヤーが最初に選んだ選択ドア(ドアA)が正解である条件付き確率と、
(1−2)開かずに残ったもう1つのドアC(残りドア)が正解である条件付き確率と、
を計算せよ。

【解答】
(公式の説明)
 以下で、この問題の条件付き確率を計算するのに便利な公式を、この問題に当てはめて使うことで、その公式を説明する。
 この問題では、
(1)どのドアが正解ドアであるかという「正解事象グループ」と、
(2)(正解ドアを知らない者が)ドアの正解の当否を確認するためにどのドアを開くかという事象グループと、
は、独立していて、
両者の事象グループの要素の事象の間に依存関係は無く、
それらの要素の事象は全く独立に無作為に発生する。
 そのように、事象グループの関係が独立な場合は、
上の樹形図のように、
(3)「ドアの正解の当否を確認するためにドアBを開く 」という行為に対して、
(4)「正解事象グループ」の事象は、
全くランダムに生じる。
 ここで、ドアBを開いて、それが正解で無い場合の条件付き確率を調べるためには、上の樹形図のように、
(5)単にドアBを開く場合だけを記述した樹形図を作って、条件付き確率を調べて良い。
(6)更に、「正解事象グループ」の要素のうち、イベントが中止になるため、関心の外にある「ドアBが正解」である事象要素を除去して、残りの2つの要素の、「ドアAが正解」「ドアCが正解」だけを記述した樹形図を作って、
条件付き確率を調べても良い。
(公式の説明おわり) 

(場合1)
 この樹形図を使うことで、
選択ドア(ドアA)が正解である条件付き確率=もう1つのドアC(残りドア)が正解である条件付き確率
=1/2である。

(場合2)
 場合2も、同じこの樹形図を使うことで、
選択ドア(ドアA)が正解である条件付き確率=もう1つのドアC(残りドア)が正解である条件付き確率
=1/2である。
(解答おわり)

【別解】 
(場合1)

 この基本樹形図を使うことで、
選択ドア(ドアA)が正解である条件付き確率=もう1つのドアC(残りドア)が正解である条件付き確率
=2/4=1/2である。
(解答おわり) 

(基本樹形図の変換)
 ここで、この基本樹形図は、ドアを無作為に開く事象は、正解ドアがどれであるかの事象と独立である特徴がある。そのため、この基本樹形図は、以下の様に変換することができる。
  先ず、「ドアB」と「ドアC」それぞれのドアの名前を付け変えて事象を記述しても、確率を計算する樹形図の事象間の関係の構成は変化しない。そのため、基本樹形図を、「ドアBを開く」場合1つだけを表示する樹形図に変換して「ドアCを開く」場合を省略しても良い。
 よって、以下の様に変換した樹形図を作って、この樹形図を使ってこの条件付き問題を解くことができる。
 この樹形図を使うことで、選択ドア(ドアA)が正解である条件付き確率=もう1つのドアC(残りドア)が正解である条件付き確率
=1/2である。
(解答おわり) 

(場合2)
 この基本樹形図を使うことで、
選択ドア(ドアA)が正解である条件付き確率=もう1つのドア(残りドア)が正解である条件付き確率
=2/4=1/2である。
(解答おわり) 

(基本樹形図の変換)
 ここで、この基本樹形図は、ドアを無作為に開く事象は、正解ドアがどれであるかの事象と独立である特徴がある。そのため、この基本樹形図は、以下の様に変換することができる。
  先ず、「ドアAを開く」場合は全て、「中止」になるので、関心の対象外なので、基本樹形図から「ドアAを開く」事象を除去した樹形図を書いても良い。
 また、「ドアB」と「ドアC」それぞれのドアの名前を付け変えて事象を記述しても、確率を計算する樹形図の事象間の関係の構成は変化しない。そのため、樹形図を、「ドアBを開く」場合1つだけを表示する樹形図に変換して「ドアCを開く」場合を省略しても良い。
 よって、以下の様に変換した樹形図を作って、この樹形図を使ってこの条件付き問題を解くことができる。
この樹形図を使うことで、
選択ドア(ドアA)が正解である条件付き確率=もう1つのドア(残りドア)が正解である条件付き確率
=1/2である。
(解答おわり)

【公式の成立条件が成り立っていない問題例】
(場合3)
 先の公式は、他の事象と独立な事象グループがある問題の場合に限って使えるものである。
 以下の、「場合3」のように、正解を知っている司会者が間違いをせずに、正解ドアで無いドアを開くという、「正解事象グループ」と、司会者が開くドアの事象との間に独立性が無い問題には、この公式が使えない。

 すなわち、その場合には、ドアを開く事象が無作為では無く、正解ドアがどれであるかに依存する関係があるので、開くドアをドアBのみにすると、事象の依存関係ゆえに「正解事象グループ」の要素が除去されて樹形図の事象の発生のバランスが変えられてしまう。
 そのように事象の発生のバランスを変えた樹形図を使って条件付き確率を計算してはいけない。

(場合3)
 当事者プレーヤーが1つのドア(そのドアをドアAと名付ける)を選択した後、 
プレーヤーが正解のドアを選んでいてもいなくても必ず、正解ドアを知っている司会のモンティが、プレーヤーがドアを選んだ後に、残りのドアのうち必ずヤギがいる1つのハズレのドアを間違えずに開けてヤギを見せた。そのドアをドアBと名付ける。
 その場合に開かずに残ったもう1つのドアC(残りドア)が正解である条件付き確率を計算せよ。

 「場合3」では、以下のように、「正解事象グループ」の要素の事象を全て書き出して、事象の間の依存関係をきちんと盛り込んだ基本樹形図を作って考えなければならない。
(場合3)
残りドアが正解である確率は2/3である。
(解答おわり)
 
場合3のこの基本樹形図は、場合1や場合2のように、「ドアBを開く」場合だけを表示した樹形図に変換して使ってはいけない。
 その理由は、この図では、ドアを開く事象は、正解ドアがどれであるかの事象と依存関係にある(正解ドアは開かない)ためである。
 そのため、ドアを開く事象の中の「ドアBを開く」事象だけを抽出することで、他の、依存関係にある事象とのつながり関係を変えた樹形図に変換してはいけない。

(禁止の理由は「難しいから」)
 この場合3において、ドアを開く事象は、正解ドアがどれであるかの事象と依存関係にある(正解ドアは開かない)ことにより、樹形図の変換が禁止されるのには、論理的根拠はありません。禁止の理由は、「他の事象との依存関係を変えない正しい変換を行なうことが難しい」からです。

 以下で、場合3の基本樹形図を変換してみます。
 正解ドアがAのときに、ドアBを開く場合と、ドアCを開く場合を対等にする。そうすることで、「ドアBを開く」場合1つだけを表示し、「ドアCを開く」場合も代表させて確率を計算する樹形図を作ることができる。
 そのようにドアBとドアCが平等に扱われている事を前提条件にして基本樹形図を以下の樹形図に変換する。
この樹形図で、
ドアAが正解の場合にドアBが開かれる確率は1/2である。
一方、ドアCが正解の場合にドアBが開かれる確率は1である。
 この樹形図から、(ドアBを開いた)条件付きの、ドアCが正解である確率は
である。
(解答おわり) 

(補足)
 この場合3における部分樹形図は、正解ドアがAの場合にドアBを開く場合の枝の太さが、正解ドアがCの場合にドアBを開く場合の枝の太さの半分であるという特徴があります。この特徴が場合1及び場合2と異なります。
 同じドアBを開きそのドアBがハズレという結果が同じなのに、なぜ、場合3の樹形図が場合1及び2の樹形図と異なるのか?
 その理由は、場合3では、ドアBは、ドアCが正解の場合には、必ずドアBを開き、その場合にドアCが開かれることが無いという、正解ドアの存在に依存してドアBの開かれる事象が多くなる事象の偏りがあるためです。

(禁止の理由は「基本樹形図を考えないから」)
 この場合3において、ドアを開く事象は、正解ドアがどれであるかの事象と依存関係にある(正解ドアは開かない)ことにより、基本樹形図を考えずに、いきなり、条件付き確率用の樹形図を作ることが禁止される。

 条件にする事象が、正解事象グループと依存関係にある場合は、基本樹形図から変換する作業をしないで上に書いた樹形図の様な樹形図をいきなり書いてはいけない。
 その理由は、今回も、「正しい樹形図を考えるのが難しいから」です。

 上の樹形図(ドアBを開く事象を条件にする)をいきなり書いて、その樹形図に、正解ドアがAの場合の事象の線の重みの確率p=1/2と、正解ドアがCの場合の事象の線の重みの確率p=1の違いに気付けますか?
という理由です。

 それに対して、場合1や場合2の様に、条件にする事象(ドアBを開く事象)が、正解事象グループと独立な関係にある場合は、(ドアBを開く事象を条件にする)樹形図をいきなり書いて確率計算をしても、正解事象グループの事象の発生のバランスが変えられないので、問題ありません。

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2017年01月02日(Mon)▲ページの先頭へ
(難問)モンティ・ホール問題
【問0】(難問)
 プレーヤーの前に閉まった3つのドアがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、2つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。プレーヤーは新車のドアを当てると新車がもらえる。
 

(場合1)
 プレーヤーが1つのドアを選択した後、
プレーヤーが正解のドアを選んでいてもいなくても必ず、正解ドアを知っている司会のモンティが、プレーヤーがドアを選んだ後に、残りのドアのうち必ずヤギがいる1つのハズレのドアを間違えずに開けてヤギを見せる。
そして、プレーヤーには必ず、最初にプレーヤーが選んだ1つのドアを、こうして正解を知っているモンティが抽出して残した1つドアに変更してもよいと許可するルールである。
プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?
 

(場合2)
 プレーヤーが1つのドアを選択した後、選択されたドアに鍵がかけられた。
そうしたらもう1人のプレーヤーが間違えて、ドアを開こうして、鍵がかかっているドアは開かないので、鍵がかかっていない残りの2つのドアのうちの1つを開けてしまった。
その開けられたドアの後ろにはヤギがいた。

(そういう場合が偶然発生した後の事象を前提にする)
 ここでプレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている、1つのドアに変更してもよいと言われた。
(これは、このような突発事故が起きた場合には、プレーヤーが正解のドアを選んでいてもいなくても必ず許可するルールになっていた)
プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?

(場合3)

 当事者プレーヤーが1つのドアを選択した後、選択されたドアには鍵をかけなかった。
そうしたら他人のプレーヤーが間違えて、ドアを開けてしまった。そのドアは、たまたま当事者プレーヤーが選んだドア以外のドアだった。
その開けられたドアの後ろにはヤギがいた。

(そういう場合が偶然発生した後の事象を前提にする)
 ここで当事者プレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている、選ばれていないドアに変更してもよいと言われた。
(これは、このような突発事故が起きた場合には、プレーヤーが正解のドアを選んでいてもいなくても必ず許可することになっていた)
プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?

(1990年9月9日発行、ニュース雑誌 Parade)

【解答方針】
 この問題は、モンティ・ホール問題と呼ばれていて、その解答が誤りだとする大論争が起きた問題です。

 場合1では、司会者の行動は偶然の行為の結果では無く、司会者が、意識的に、まだ選ばれていない残りのドアのハズレの可能性を低くした点に特徴があります。

 この問題は、難しいので、先ず類似の分かり易い問題を解く方が良いと考える。

【分かり易しくした問題1】
 プレーヤーの前に閉まった10のドアがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、9つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。プレーヤーは新車のドアを当てると新車がもらえる。

(場合1)
 プレーヤーが1つのドアを選択した後、
プレーヤーが正解のドアを選んでいてもいなくても必ず、正解ドアを知っている司会のモンティが、プレーヤーがドアを選んだ後に、残りのドアのうち必ずヤギがいる8つのハズレのドアを間違えずに開けてヤギを見せる。
そして、プレーヤーには必ず、最初にプレーヤーが選んだ1つのドアを、こうして正解を知っているモンティが抽出して残した1つドアに変更してもよいと許可するルールである。
プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?

(場合2)
 プレーヤーが1つのドアを選択した後、選択されたドアに鍵がかけられた。

そうしたらもう1人のプレーヤーが間違えて、ドアを開こうして、鍵がかかっているドアは開かないので、鍵がかかっていない残りの9つのドアのうちの8つを開けてしまった。
その開けられた8つのドアの後ろには偶然に、全てヤギがいた。

(そういう場合が偶然発生した後の事象を前提にする)
 ここでプレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている、1つのドアに変更してもよいと言われた。

(これは、このような突発事故が起きた場合には、プレーヤーが正解のドアを選んでいてもいなくても必ず行なうルールであった。
また、正解ドアが開けられてしまった場合は、このイベントを中止するルールであった。)
プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?

(場合3)
 当事者プレーヤーが1つのドアを選択した後、選択されたドアには鍵をかけなかった。
そうしたら他人のプレーヤーが間違えて、8つのドアを開けてしまった。そのドアは、たまたま当事者プレーヤーが選んだドア以外のドアだった。
しかも、偶然に、その開けられた8つのドア全ての後ろにはヤギがいた。
(そういう場合が偶然発生した後の事象を前提にする)
 ここで当事者プレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている、選ばれていないドアに変更してもよいと言われた。
(これは、このような突発事故が起きた場合には、プレーヤーが正解のドアを選んでいてもいなくても必ず行なうルールであった。
また、正解ドア又は当事者プレーヤーが選んだドアが開けられてしまった場合は、このイベントを中止するルールであった。)
プレーヤーはドアを変更すべきだろうか?

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カレンダ
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